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平成20年度 機関評価委員会報告書 外部評価 | 資料集 | 大分県産業科学技術センター

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(1)

平成20年度

大分県産業科学技術センター

機関評価委員会報告書

平成21年3月

大分県産業科学技術センター

(2)

大分県産業科学技術センターは、平成1 5 年度に業務指針として最初の「中期業務計画」を策定し、

平成1 8 年度には商工労働部の産業振興施策『おおいた産業活力創造戦略』及び行財政改革との整合性

を取った改訂を行なって、県内の産業界や企業の技術的ニーズに即応すべく努めてきました。

一方、県内には半導体、自動車関連、精密機器等の産業集積の進展に伴い、進出企業と地場企業の共

生発展という新たな課題や、

食品など地域資源活用型産業の品質管理技術や新製品開発に対する企業ニ

ーズの高まり、低炭素化社会の実現に向けた新エネルギー技術や循環型環境産業の育成など、産業動向

の変化を背景とした技術支援ニーズが生じており、

当センターも迅速で的確な対応が求められています。

このように産業動向への対応を図りながら行財政改革を推進するためには、

業務の効率化と透明性の

高い運営が求められることから、平成1 8 年度に「機関評価委員会」を設置し、各界代表の委員の皆様

から様々なご指摘を頂き、外部の多様な意見・評価を踏まえた業務改善に取り組むこととしました。

本年度は、新たに委嘱した8名の委員の皆様に、これまで2年間の機関評価委員会でご指摘頂いた中

で改善を図った事項や技術支援業務の企業満足度調査結果を踏まえて、当センターの組織・運営体制、

技術支援業務、研究開発業務、 振興業務の項目に整理して説明を行い、各委員との質疑応答、委員長

による総括意見に対する当センターの考え方を示して、これらを踏まえた評価を願ったところです。

今回の評価結果は、これまでの業務改善の方向性やその取組をご理解いただき、比較的よい評価を得

ることができましたが、今後も引き続き業務改善に取り組むべき事項として、①目標管理の明確化と相

対比較等による自己評価 ②業務の実質的な重点化 ③技術革新などに対応した設備充実 ④企業訪問に

よる企業の利用促進 ⑤外部資金獲得の戦略化 等々のご提言もあり、

これらを真摯に検討し具体的な業

務改善に取り組んでいかなければならないと考えているところです。

特に、今年度の機関評価委員会でのご提言等は、新たな事業として取り組むものと中長期的な視点で

検討するものなどに精査検討を行なって、来年度より5年間を計画期間とする「第2期 中期業務計画」

の中に具体的に反映させていただくことといたしました。

最後になりましたが、ご多忙の中にもかかわらず、当センターの機関評価委員をお引き受け下さり、

最後まで熱心にご議論を深めていただきました委員各位に対しまして、心より謝意を表する次第です。

平成21年3月

大分県産業科学技術センター

センター長

坂 下

仁 志

(3)

平成20年度の機関評価について

大分県産業科学技術センターは、意欲のある県内企業の技術的な支援を目的として、企業の抱える技

術的課題を解決する公設試験研究機関であり、同センター研究員の能力を最大限に発揮して、技術相談

を核とする技術支援業務、企業ニーズに基づく研究開発業務、他機関との連携や科学技術の普及等の振

興業務に取り組むとしている。同センターは平成1 8 年度に改訂した「中期業務計画」( H1 8 ∼2 0 ) の

中で、そのような支援機関としての役割が的確に果たされているかどうかについて、評価体制の充実強

化をはかるとしており、それに基づき導入された外部評価制度が、この「機関評価委員会」である。

これまで開催された2回の委員会では、前年度に指摘した課題事項を中心に、改善された点やそこま

でには至らなかった点などについて同センターから詳細な説明がなされ、

各委員との間で活発な質疑応

答が行われ、同センターにおける業務改善に有効に機能したと聞いている。

今年度は、新たに選任された8 名の外部有識者による機関評価委員会が実施されることとなった。委

員会では、

業務見学の後、

機関評価

(基本方針)

に対する説明、

現行の組織体制・運営、

技術支援業務、

研究開発業務、振興業務について詳細な説明を受け、それぞれの委員より同センターの業務分野におけ

る現状と課題に対して率直な意見交換や活発な質疑応答が行われた。その後、各委員間での協議を経て

同センターの機能向上の観点から1 1 項目に集約した総括意見の講評を行なって、センター長よりその

総括意見に対応する今後に向けた考え方が表明された。これらを受けて、後日、各委員の評価とコメン

トを含めた評価結果を取りまとめられたものが本報告書である。

同センターが、県内企業や産業振興に果たす役割と機能は大きい。今回の評価結果および意見を踏ま

えて「第2 期 中期業務計画」の策定に活かし、組織的な機能向上や業務改善に努め、より実効性を高め

ながらその役割と機能を果たすよう期待したい。

平成21年3月

(4)

1 平成20年度機関評価委員会の概要

・・・・・ 1 ∼ 2

(1)日時

(2)会場

(3)出席者

(4)評価対象業務

(5)評価項目

①組織・運営

②技術支援業務

③研究開発業務

④関連業務

(6)評価方法

2 委員会の概要

・・・・・ 3 ∼ 6

(1)質疑応答

①組織・運営

②技術支援業務

③研究開発業務

④関連業務

(2)総括意見

評価結果

・・・・・ 7 ∼ 1 1

(1)業務別評価結果

(2)委員コメント

別添資料

x

各委員からのコメント(原文)

x

業務評価委員会設置要綱

(5)

1

1 平成20年度機関評価委員会の開催概要

大分県産業科学技術センターでは、業務を適正かつ効率的、効果的に実施するために二つの業

務評価委員会を設けている。一つは、内部的に研究開発業務などを評価する技術審査委員会。も

う一つは、大学や産業界など外部の有識者に当センターの組織・運営や業務について評価を受け

る機関評価委員会。

この機関評価委員会は平成18年度からスタートし、三回目となる本年度の委員会を平成20

年7月に開催した。開催の概要は以下のとおり。

(1)日

平成20年7月9日(水) 10:30∼17:15

施設内見学

1 0 :3 0 ∼ 1 2 :3 0

業務見学

1 3 :0 0 ∼ 1 3 :3 0

委員会

1 3 :3 0 ∼ 1 7 :1 5

(2)会

大分県産業科学技術センター内

施設内見学 :各委員希望施設(機械電子棟各研究室 化学食品棟プラスチック加工試験室 他)

業務見学

:食品産業担当機器分析室( 3 F ) 、機械・金属担当 精密加工研究室( 機械電子棟)

会 :第一研修室

(3)出席委員

ふじ

わら

よし

はる

由布合成化学 株式会社

代表取締役社長

えん

にゅう

かつ

よし

大分精密工業 株式会社

代表取締役

小手川

こてがわ

励 人

れ い じ

フンドーキン醤油 株式会社

副社長

いと

かわ

へい

タカキ製作所 株式会社

常務取締役

がわ

よし

つぐ

小川会計事務所

公認会計士

とう

せい

大分大学

副学長

おお

けい

さく

大分工業高等専門学校

学校長

しま

ざき

はる

ゆき

( 財) 大分県産業創造機構

産学官連携推進課長

(6)

2

(4)評価対象業務

①組織・運営 ②技術支援業務 ③研究開発業務 ④振興業務

(5)評価項目

各業務の評価については、業務ごとに以下の評価項目を設けた。

①組織・運営

1.人員と予算は効果的に運営されているか

2.業務の内部評価システムは適切か

3.職員の人材育成への取り組みは適切か

②技術支援業務

1.技術相談・技術指導への対応は適切か

2.依頼試験・機器貸付への対応は適切か

3.技術研修等による企業技術者への取り組みは適切か

③研究開発業務

1.研究開発課題の決定は適切な方法で行われているか

2.研究開発の実用化に向けた取り組みは適切か

3.研究開発成果の移転・事業化の取り組みは適切か

④振興業務

1.他機関との連携は適切に図れているかは適切か

2.成果の普及・広報への取り組みは適切か

3.科学技術振のへの取り組みは適切か

(6)評価方法

各業務の評価項目ごとに、次の5段階評価とした。

A:よい

B:概ねよい

C:どちらともいえない

D:問題点有り

(7)

3

2 委員会の概要

(1)質疑応答

各業務について、評価項目ごとに現状や取組状況などを各担当職員より説明。各委員からの質問や

意見及び当センターの回答は、以下のとおり。

① 組織・運営

評価項目

質問・意見

回答

1.人員と予算は効果

的に運営されてい

るか

(人員について)

① 職員数が減っている。特に、専門的な研究

員が減っているが、その要因と対策は。

(人員の振り分け)

② 定員の振り分けなど、目標値はあるのか。

(マンパワー・シフト)

③ 重点分野の話があったが、採用に関して、

マンパワーのシフトについて教えて欲し

い。

(選択と集中)

④ 「選択と集中」という話があったが、当然

その前に戦略があってのものだと思う。は

っきり書かれていないようだが。

(組織のフラット化の効果)

⑤ 組織のフラット化により、仕事量は減った

か。フラット化によって良くなったことは

何か。

(予算内訳)

⑥ 歳出で「その他」が多いのだが。

① 減っている理由は、退職者の補充ができて

いないこと、農水産加工関係研究員の減、

それと外部派遣による。計画的に職員を採

用していく必要がある。

② 技術情勢を見ながら、産業集積に合わせて

人員を選択的に充てるよう計画している。

③ 来春の退職予定は、木材関連1名、デザイ

ン関連1名、化学1名、竹編組1名となっ

ている。この4名を、機械1名、電気電子

1名、化学1名、食品1名に振り替えて採

用する予定である。

④ 戦略としては、以下のとおり。

x人材面では、より汎用度の高い技術分 野の人材を確保すること。

x業務面では、技術支援機関としての要 請に応えていくこと。

xコーディネート面では、現在行ってい るコーディネーションに特化した連

携を行っていくこと。

x県施策に沿った産業分野が実を結ぶ ものになるよう中小企業を支援して

いくこと。

⑤ フラット化は、当センターの要望ではな

く、意思決定の迅速化を図るための全庁的

な施策。良い点を引き出せるよう今後の組

織形態を考えたい。

⑥ (内訳費目を説明しながら)その他の半分

くらいは研究費である。

2.業務の内部評価シ

ステムは適切か

(要望への取組)

① 業務や連携機関が多く大変だと思う。県や

国からの意見や要望をどのように取り込

んでいくか。その仕組みは。

① 九州地域の公設試連携の取組を産総研九

州センターなどが核になって進めている。

産学官連携については、中核的な技術支援

機関としての機能を要求されることが多

く、技術支援担当で取り組んでいる。主体

的に動ける意見や要望については、実施し

ていきたい。

3.職員の人材育成へ

の取り組みは適切

(研究員の研修)

① 研修結果の情報共有のため具体的にどの

ような取組をしているのか。

① 研修の受講後、職場でプレゼンテーション

を行い、所感や意見などを披露してもらっ

(8)

4

② 技術支援業務

評価項目

質問・意見

回答

1.技術相談・技術指

導への対応は適切

(企業訪問の目標値)

①今年度の企業訪問の目標値は。 ① 本年度も延べで500件としている。

2.依頼試験・機器貸

付への対応は適切

(化学物質の取り扱い)

②特定化学物質は、センターの業務上必要と

思うが、危機管理にも関連するので、どの

ように取り扱っているのか聞きたい。

① 薬品庫でマニュアルに則って保管するこ

ととしている。鍵は総括が別に管理保管し

ている。

3.技術研修等による

企業技術者への取

り組みは適切か

(企業技術研修)

③参加者に増減があるが、昨年度参加者が減

った理由は何か。

④研修後のアンケートはとっているのか。

① 研修の内容によって、少人数を対象にする

場合と、広く一般的なセミナー形式とする

場合があるためである。

② 取っている。概ね良い評価を得ている。

○ 企業満足度アンケ

ート調査について

(アンケート結果への対応)

① 企業満足度アンケートの結果に対する対

応策は、実際に効果を上げているのか。

②期間を決めて対応策への評価を実施しても

らいたい。評価が良くなければ、別の対応

策を考えて欲しい。自己評価でも良いので

実施して欲しい。

(アンケート結果対応策の評価)

③対応策に対する評価は、数値評価でも、A

BCランク評価でも良い。自己満足でも内

部評価をして欲しい。その中で、対応策の

評価が決まってくると思う。

(アンケート結果の分析)

④開発型企業の育成が大事だと思うが、技術

支援が新技術や企業力向上につながって

いるという評価を掴むことができればよ

い。

⑤アンケート回答企業72社の企業力はどう

なのか。毎年、アンケートを続けて、C→

B→Aという評価ができる企業の抽出方

法が取れるとよいと思う。

① 対応策については、まだ、具体的な取組と

なっていない。

② これから具体的に取組を進めていく。

③ 検討する。

④ 開発型企業などと取り組んだ共同研究に

ついては、別途調査をしている。

⑤ 技術支援業務のアンケート調査は、今回

は、センターを利用した企業を対象に、利

用の頻度別にバランスよく抽出し、偏らな

(9)

5

③ 研究開発業務

評価項目

質問・意見

回答

1.研究開発課題の決

定は適切な方法で

行われているか

(研究の重点分野)

① 今後の展望として、電気電子や機械が重点

分野とされているが、これまでの成果は、

地域資源型の事例が多い。

② 重点分野のシフトについての展望は。

① 例えば、半導体などの研究成果は、最終商

品ではないこともあって見えにくい。地域

資源型の場合は、短期間で成果が見せやす

い面もある。

② 技術はボーダレスであるが、新産業として

推進する電磁力応用などは、予算化も含め

重点分野として検討する。

2.研究開発の実用化

に向けた取り組み

は適切か

特になし

3.研究開発成果の移

転・事業化の取り

組みは適切か

(事業化について)

③ 実用化できたが、企業化、事業化の段階で

苦労している印象を持った。企業化等で生

ずる経営支援などについて他機関と連携

をしているのか。

④ 企業側に資金面やマーケット面などの問

題がある場合の取組は。

① 個々の研究開発テーマを評価する技術審

査委員会などに、産業創造機構や本庁の産

業技術開発室から外部委員として入って

もらい、企業化支援が連携して行なえる体

制を取っている。しかし、現状は技術的な

視点が審査の中心になっているのが問題

であると捉えている。

② 販路開拓などの県の助成事業もあるので、

極力、研究開発だけをぶつ切りにしたよう

な支援にならないよう取り組みたい。

④ 振興業務

評価項目

質問・意見

回答

1.他機関との連携は

適切に図れている

(産学官連携)

①産学官コーディネータについては、その後

どうか。JSTがコーディネータ系の事業

を大々的に展開すると聞いている。産科技

センターのリードをお願いしたい。

(コーディネータ会議)

②コーディネータ間の相談がミックスして、

大学などの研究成果が入り込んでいくよう

な話ができると良いのだが。

③大学の中でもコーディネータが別々に動い

ている事例がある。県内レベルなどで情報

共有できることはあるはずだ。そのあたり

のリードをお願いしたい。

① センターはコーディネータ会議を提唱、事

務局として取り組んでいる。コーディネー

トは、人と人のつながりなので、各コーデ

ィネータが気軽に出入りできる場所づく

りなどをしたいと考えている。

② 企 業 から の相 談に つい ては 守 秘義 務も あ

り、各専任コーディネータが抱え込んでい

る面がある。これまで、コーディネータ間

の交流は少なく、自分が担当している案件

以外は、意外と知らないなど、単独行動が

多かったと思う。

③ コーディネータ間で基盤となる情報共有が

重要であり、その利害関係を調整すること

が重要な役目であると考えている。

2.成果の普及・広報

への取り組みは適

切か

特になし

3.科学技術振のへの

(10)

6

(2)総括意見

個別の質疑が終わり、各委員が別室で協議し、11項目の意見や要望がまとめられた。委員を代表して

委員長より発表、センター長が対応について回答。内容は以下のとおり。

意 見 内 容

対 応

機 関 評 価 委員 会 の 進

行に関するもの

① 評価の進め方

評価資料の事前配布があれば、評価作業

が順調に進む。併せて、センターが自己評

価して、その結果も添付してもらうとさら

に分かりやすい。

x評価の進め方を見直し、次回は、初めて見 る資料のないようにしたい。

目的・目標の設定と実

績管理に関するもの

② 評価における目標の設定

業務の目標の設定し、進行管理の指標を

示してもらえると評価もしやすい。

そして、それがどのような効果を生んだ

か分かりやすく説明して欲しい。

③ 目標管理の明確化

業務目標を長期、中期、短期別にマイル

ストーンを明確に設定しつつ、全体の目標

管理をしていくのであれば評価しやすい。

④ 各県との比較の必要性

業務について九州各県公設試との相対比

較をしてもらえると分かりやすい。

x業務の指標については、懸案である。どの ような指標が可能か検討する。

x平成2 1 年度から実施する新たな中期業務 計画を策定中であり、その中で考えたい。

この計画ができあがりしだい届けたい。

x他の公設試との比較については、九州の各 公設試のデータも活用し、次回は提示でき

るよう準備したい。

職 員 の 人 材 育成 に 関

するもの

⑤ 研究員の学位取得

研究員のレベルを高めるために、大学で

の学位取得なども検討して欲しい。

x人 材育 成な どの 観点 から 対応 して いき た い。

技 術 支 援 業 務に 関 す

るもの

⑥ 企業訪問による企業の利用促進

企業に出向き、人的交流を深め、企業が

センターの能力を使い切れるようにしても

らいたい。

x委員からも指摘があったので、商工労働部 全体の中で対策を考えたい。

研 究 開 発 業 務に 関 す

るもの

⑦ 自発的な研究の必要性

経常研究について、研究員の自発的に研

究も大事にしないと、長続きしないのでは

ないか。

⑧ 外部資金獲得の戦略化

国のプロジェクトまで含め、外部資金を

獲っていく戦略を前面に出して欲しい。

x経常研究については、研究員の充電と放電 のバランスが重要であるので、技術審査委

員会などで考えていきたい。

x外部資金獲得は、センター単独の話ではな く、研究開発型企業の課題解決を図るため

に戦略的に実施する。

業 務 全 般 に 関す る も

⑨ 道州制への対応

道州制の中で、埋没することのないよう、

その方向性などを模索して欲しい。

⑩ 業務の重点化

業務の重点化に積極的に取り組まれてい

るが、実質的な重点化になっていくように。

⑪ 一層の努力を

県の公設試としての役割は大きい。一層

の努力を今後とも期待したい。

(11)

7

3 評価結果

評価は、8人の委員それぞれに各業務の評価項目ごとに個別に行う評価について、それぞれ5段階

評価をしていただいた。以下に評価結果の集計を示す。

(1)業務別評価結果

評価項目ごと行った5段階評価を業務ごとに集計すると、「よい」との評価は組織・運営で2 9 %、

技術支援で4 2 %、研究開発で約2 5 %、振興業務で1 3 %となっている。特に組織・運営と研究開発業

務は「よい」「概ねよい」を合わせると9 0 %以上となり、比較的高い評価をいただいた。技術支援業

務と振興業務は「どちらともいえない」が1 2∼2 0 %で特に振興業務で高かった。「問題点有り」は

全体で1件のみで、「見直しが必要」との評価は全業務でみられなかった。

評価項目別にみると、「問題有り」とされたのは技術研修受講者総数が前年に比べて減少している

点を指摘された「技術研修」であった。また、事業化における取組を指摘された「研究成果の移転・

事業化」、コーディネート機能の充実の要望のあった「他機関との連携」の項目が、他の項目と比べ

ると相対的に低い評価となった。

(単位:人)

評 価 項 目

よい

概ねよい

C どちら

とも

問題点

有り

見直し

必要

1. 人員と予算は効果的に運営されているか

0

0

2. 業務の内部評価システムは適切か

0

3. 職員の人材育成への取り組みは適切か

(構成比:%)

( 2 9 .2 )

16

( 6 6 .7 )

( 4 .2 )

0

( 0 )

( 0 )

1. 技術相談・技術指導への対応は適切か

2. 依頼試験・機器貸付への対応は適切か

3. 技術研修等による企業技術者への取り組みは適切か

(構成比:%)

10

( 4 1 .7 )

10

( 4 1 .7 )

( 1 2 .5 )

( 4 .2 )

( 0 )

1. 研究開発課題の決定は適切な方法で行われているか

2. 研究開発の実用化に向けた取り組みは適切か

0

3. 研究開発成果の移転・事業化の取り組みは適切か

(構成比:%)

6

( 2 5 .0 )

1 6

( 6 6 .7 )

( 8 .3 )

( 0 )

( 0 )

1. 他機関との連携は適切に図れているか

0

2

2. 成果の普及・広報への取り組みは適切か

3. 科学技術の振興への取り組みは適切か

(構成比:%)

( 1 2 .5 )

1 6

( 6 6 .7 )

5

( 2 0 .8 )

( 0 )

(12)

8

(2)委員コメント

5段階の評価に加えて、各委員から評価項目ごとにコメントをいただいた。コメントの中で当セン

ターに対する課題提言と評価意見を抜粋して以下に示す。(詳しくは参考資料参照)

評 価 項 目

委 員 コ メ ン ト の 要 点

1. 人員と予算は効果的

に運営されているか

(課題提言)

① 外部資金の獲得についての戦略が必要。

② 選択と集中のための戦略方針が明確でない。長期計画があると良い。

③ 柔軟に予算の充足が出来る体制が望ましい。

④ 年齢構成や重点技術分野の推移を考慮した採用計画。

(評価意見)

x 人員の重点分野へのシフトは適切。

x 重点配置しようとする動きは理解できた。

2. 業務の内部評価シス

テムは適切か

(課題提言)

① 事前にわかり易い資料を。評価や表現方法を工夫した方がよい。

② 目標管理(評価可能)のあり方の検討要。

③ 評価の仕方はさらに工夫の余地がある。

④ センター活動にとって重要な事項も評価項目に入れること。

(評価意見)

x アンケート結果の業務への反映について適切。

x 昨年度の内部評価が十分反映されており適切。

x 取組は高く評価できる。

x 事前・事後とも客観的な評価がなされている。 組

3. 職員の人材育成への

取り組みは適切か

(課題提言)

① 評価できるが、見直しも必要。見直しも見えるように。

② 企業現場での対応等で問題解決能力を養うと頼もしい。

③ 研究員は全員ドクター(博士)取得を。

④ 実際に研修を受けている人数が少ない。

⑤ 若手育成にはより緻密な長期的視点に立った計画が望まれる。

(評価意見)

x 外部での研修結果の共有化も適切で工夫も十分。

x 研修制度の考え方は良い。

x 人材育成プログラムや技術研修計画が設定と実行は評価できる。

1. 技術相談・技術指導

への対応は適切か

(課題提言)

① 今後の自己評価を含めて対応が望まれる。

② リタイヤボランティアの出勤もお願いする様にできるとよい。

③ 一時間以内に行ける相談窓口を。

④ 固有技術等の一覧表を作成されるともっと相談しやすい。

⑤ 窓口対応の改善、企業の抱える問題の高度化、複雑化に対応できる体制等の

構築が望まれる。

⑥ 内部を良く分析し、今後も精度を高めて欲しい。

⑦ 件数のみを重視するのではなく、ヒアリング内容の充実を図ることも重要。

⑧ 延べ件数のみでは正味の企業訪問件数が見えない。

(評価意見)

x 課題を明確に出来たことは評価できる。

x 少ない要員で良くやっている。

x アンケート評価での利用結果は概ね良い。

(13)

9

評 価 項 目

委 員 コ メ ン ト の 要 点

2.依頼試験・機器貸付へ

の対応は適切か

(課題提言)

① いっそうの周知と勤務時間との調整が必要。

② 技術革新などに対応した設備充実、利用技術の充実が必要。

③ 依頼試験や機器貸付に馴染まない分野のサービスの在り方はないか。

(評価意見)

x 時間延長、土日対応は改善効果としてとして評価できる。

x 対応時間の見直しも行われており、適切。

x 改善効果が現れている。

x 企業訪問等の効果やセンターへの期待がでている。

x 適切に行われている。適切に行われている。

x 利用促進に向けての取り組みは評価できる。 技

3 .技 術 研 修 等 に よ る企

業 技 術 者 へ の 取 り 組

みは適切か

(課題提言)

① 手続きなどの改善が必要。

② アンケートだけでなく、詳細なヒアリングが必要。

③ 品質管理等、基本的な教育は、常時開講しても良いのでは。

④ 件数・参加者が減少方向(過去比)、企業ニーズ等の汲み取り方など検討要。

⑤ 参加者数を例年の1 0 0 0 人程度は確保することを目標として欲しい。

⑥ 横断的な内容を持つものを企画することも重要。

⑦ 他機関との共同企画について検討することも必要。

⑧ 参加企業の反応( アンケート結果等) が不明で、実態面を踏まえた評価が困難。

(評価意見)

x ニーズに対応した研修が行われており、良好な取り組みである。

x 計画的に実行されていることは評価できる。

1 .研 究 開 発 課 題 の 決定

は 適 切 な 方 法 で 行 わ

れているか

(課題提言)

① 外部資金の獲得ができるような課題にシフトする必要がある。

② 機械加工分野の人材を増やしてほしい。

③ 仕組みはできており、P D C A を確実に。

④ 事業化まで視野に入れた研究開発課題の決定が望まれる。

(評価意見)

x 外部からのニーズ(企業・外部団体)を考え、課題を決定している様に思われる。

x 農業・薬品・食品関係が活発に行われていて良い。

x 審査基準を設けて、審議・決定しており、適切。

x 課題決定のプロセス、課題内訳のバランス(提案型・ニーズ型・経常等)も妥当。 研

2 .研 究 開 発 の 実 用 化に

向 け た 取 り 組 み は 適

切か

(課題提言)

① 開発と市場投入をもっと直結して考えることが望まれる。

② 短期に完成できる制度と取り組みがあっても良い。

③ タイムスケジュールを設けて、スピード化が必要。

④ 中間見直しによる方向性の修正が必要。

⑤ 関係支援機関とはより一層の連携強化を。

⑥ 知財化については更なる取組み強化を。

(評価意見)

x 研究開発と実用化が直結した事例が多々見られる。

x 開発と市場投入をもっと直結して考えることが望まれる。

x 実施料推移からは良い方向。

x 実用化までは産業科学技術センターの能力で到達可能。

(14)

1 0

評 価 項 目

委 員 コ メ ン ト の 要 点

3 . 研 究 開 発 成 果 の 移

転・事業化の取り組み

は適切か

(課題提言)

① 市場投入について積極的な研究が望まれる。

② 実用化できない事例が多くある、支援する方法を考えてみる必要がある。

③ 補助金取得のためにだけになってないかのチェック機能が必要。

④ 新技術・新製品の案内は随時やってもらいたい。

⑤ 他機関との連携や県の制度支援を利用しての事業化が望まれる。

⑥ マーケッティングに関する専門家との連携が必要。

⑦ 独自のフォロー体制のみならず、産業創造機構等の支援機関との連携も必要。

(評価意見)

x センターとしての役割は果たしている。

1 .他 機 関 と の 連 携 は 適

切に図れているかは適

切か

(課題提言)

① 教育研究機関との人的な交流、研究交流をもっと積極的に進めて欲しい。

② メリハリのある連携を。

③ 成果の比較による改善効果を。

④ 積極的に自ら連携や共同研究を呼びかけた方が良い。

⑤ 他機関や企業から学ぶという視点が抜けている。他機関や企業での研修など

採り入れては。

⑥ 連携内容が充実し、より実効あるものに展開することが期待。

⑦ 企業ニーズへ対応している状況( 実例等) を、もう少し紹介して頂きたい。

(評価意見)

x 産学官の他機関との連携が適切に行われている。

x 連携に向けての枠組みを構築している。

2.成果の普及・広報への

取り組みは適切か

(課題提言)

① わかりやすい広報活動が更に必要。

② インターネット配信をもっと活用し、冊子の作成・配信費用を削減したほう

が良い。

③ 出先機関も巻き込んで技術の普及や研究・開発に取り組んでは。

④ Web配信先の増減件数(団体組織と内部個人)実績がわかると良い。

⑤ 効果があがっているかは疑問。

⑥ ホームページの充実(センターの活動・成果が分かり易く、利用を促すよう

なもの)が望まれる。

⑦ 施設( 展示ホール、多目的ホール等) の有効利用されることを希望。

(評価意見)

x 各種印刷物、HPなど活発におこなわれている。

x 研究成果発表会等の活動は、是非今後も継続して頂きたい。 振

3 .科 学 技 術 の 振 興 へ の

取り組みは適切か

(課題提言)

① 技術者の受け入れをさらに積極的に展開することが望ましい。

② 認知度も更に上げるように。

③ 大学進学や企業就職前の高校生をターゲットにした取組が欲しい。課外授業

の引受などに取り組んでは。

④ 教育機関等とも連携して、参加者や参加できる地域の拡大が望まれる。

⑤ 科学技術フェア・インターンシップ制度は、更に積極的な展開を。

(評価意見)

x 限られた予算、要員で良くやっている様に思う。

x 設置目的の意識がはっきりしている。

(15)

1 1

評 価 項 目

委 員 コ メ ン ト の 要 点

機関評価委員会の進行及

び評価の仕方に関するも

① 事前に自己評価(監査診断)チェックシートの様なものを提示してもらえる

と評価しやすい。

② 各種アンケート結果の対応策等について、期限を決めその効果の判定や、対

策の変更等進捗管理を確実にやっていただきたい。対応しないという判断も

あっていい。

③ 評価の指標となるべくものが欲しい。

④ 報告のための資料づくりをもっと簡素化しても良いような方策を考えるこ

と。無駄な資料は作らないように。

組織・運営に関するもの

① 5 年間程度の中期目標を、県の施策とも関連づけて策定し、それを踏まえて

年度計画を立てて評価を行うと、より実効が上がる。

② 雑務といわれるものを別組織で効率よく行うよう、工夫してはどうか。

③ 目的遂行のための予算を獲得してほしい。併せて、企業からの資金も獲得し

てほしい。

④ 特に「独自色」を創り出す活動をしているか。

⑤ 固有の技術を発信し、利用しやすいように工夫してほしい。

⑥ 「おおいた産業活力創造戦略」と連動したセンターとしての戦略構築を。

⑦ 技術戦略機関としての位置づけを高めること。

⑧ 地域に適した技術導入、開発を戦略的に選択していく力が必要。そのような

能力を持った人物をコンサルタントとして雇い入れることもあってよい。

⑨ センター全体としてP D C A サイクルが回るようなシステムにしていくと良

い。

⑩ 他県の公設試の業務概要と比較した場合の評価を行い、大分県の公設試とし

ての独自性発揮に結び付けていくことも検討要。

職員の人材育成に関する

もの

① MOTを含め、マルチ化教育をどのように進めていくのか検討すべき。

技術支援業務に関するこ

① 他関連機関との連携による設備の共有化を図り、相談窓口に行ける時間を短

縮し、交流を活発にしてほしい。

② まずは企業訪問ありき。訪問後のフォローのあり方を。

③ 利用していない企業を含めた調査も実施して、周知度合い(利用方法の認知

度、利用しない場合の理由等)を把握した上で、事業の改善に活用すべき。

④ 訪問件数のみで評価するのは無理があるので、面談内容の質も重視されるべ

き。

⑤ 各機関の訪問スケジュールを調整、帯同訪問日を設定する等の取組が必

要。

研究開発業務に関するこ

① 商品力の向上や、商品性の課題についての研究を継続しその分野の日本一や

世界一を目指して欲しい。

② 開発型企業の増大に一層寄与することを切に期待。

振興業務に関すること

① 交流の幅・深さが増し、県産業界の活性化に寄与することを期待。

② 成果移転モデルとして事前に仮想工場(バーチャルファクトリー)の様なこ

とを考えてみてはどうか。 総

センターの取組を評価す

る意見

x 着実に実績を上げていることを大いに評価できる。

x 目的意識をもって良く頑張っている。

x 各業務が適切に行われている。体制も整備されてきている。

参照

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